VOCALOIDの青いお兄さん中心に好き勝手に書き散らしてるブログ。オフライン情報がメイン。
作品はピクシブにて公開中。ジャンル雑多になりつつあります。
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色々トラブルがありましたが、ようやく再開いたしました。
長らく放置してしまい、申し訳ありません。
長らく放置してしまい、申し訳ありません。
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昼間はPCに向かって。行き詰ると気分転換に外を見たりしながら日々が過ぎていく。
一向に詞は出来ず、ただ時間だけが流れていった。
マスターの机の上には丸められたノートの切れ端が転がり、開いているデータもテキストのものばかりになっている。
「あー…………」
本日、何度目かのため息をついて、マスターが頭を抱え始める。
また休憩だろうか。
ぐったりと背もたれに体を預けて、ぼんやりと天井を仰ぎ見ている。
……出会った当初からは想像出来ない姿だ。
「――――あっ」
いつ転んでもおかしくない体制で、突然彼が小さな声を上げた。
視線をたどると、窓の外に向けられていて――その先にはおぼろげな輪郭の月があった。
今にも消えてしまいそうな、空に溶けてしまいそうな月。
どれぐらい見つめていただろうか……。ふいにマスターが身を起こし、再び机に向かった。
キーボードが軽快に叩かれていく。
――なにか浮かんだのだろうか?
そんなことを考えていると、いきなり振り向かれた。
「もうすぐ、歌わせてやれるから」
与えられたのは嬉々とした呟きと、初めて見る子供のように楽しげな笑顔だった。
「あの……」
「あともう少しだから」
そういって作業に戻ったマスターの背中を不思議な感覚で見つめていた。
それから三日後、彼が初めて作った俺の歌が完成した。
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