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VOCALOIDの青いお兄さん中心に好き勝手に書き散らしてるブログ。オフライン情報がメイン。 作品はピクシブにて公開中。ジャンル雑多になりつつあります。
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7です。お待たせしました。









**********************

 詞をつけたことがない、というのは本当だったようで唸りながらノートに書き殴っている姿が目立つようになった。
 頻繁に出かけていたのが嘘のように、家にいる時間が多くなっている。

「あの……」

 ソファーに座り、ノートを見つめながらぶつぶつと呟いているマスターに声をかける。

「あー……?」

 苦虫を噛み潰したような表情と、空返事に近い声。

「……出かけなくていいんですか?」

 今までだったらとっくに出て行っている時間だ。
 良かれと思って投げた質問は触れてはいけない箇所に触れたらしい。やや不機嫌そうに眉が寄せられた。

「そんなに働かせたいのか?」
「はい?」

 働かせ……?
 俺の疑問をたっぷりと含んだ呟きに、マスターはますます不機嫌そうな――そうではないのかも知れないが、難しい顔だ。
 考えるように手が顔を覆う。しばらくして。

「……俺、仕事って言ってなかったか?」
「聞いてません」

 間髪入れずに答えると、あー……と短い声が上がった。
 …………。
 …………。
 無言のまま、時間が流れて行く。
 勢いで拾ってしまったから、歌を教えてもらえないんだと思った。ただでさえ、そう簡単には歌えなくなっているのだから。
 ぎ……と音を立てて、マスターが椅子の背もたれに思い切り体を預ける。

「……悪かった。てっきり言ってたと……」

 俺から視線を外さずに告げるマスターに、「大丈夫です」と口にした。

「今、わかりましたから」

 俺が返した言葉に、マスターの瞳が少しだけ大きくなった。……なにか驚くことでもあったのだろうか?
 数回、瞬きをされた後、マスターの口元が小さな三日月を描く。

「? なにかありました?」
「いや……なんにも」

 笑ったまま、また机と向かい合う。――なんだ?

「VOCALOID、か……」

 どこか楽しそうに呟かれ、ますますわからなくなる。
 そっと伺うように覗いた表情は、とても穏やかだった。
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紅茶と音楽とパイの実があれば生きていけるかも知れない、のんびりとした文字書きです。更新速度が遅めで申し訳ないです……。

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